調理師として入職して、11年が経ちました。病院で働き始めて感じたのは、入院患者さんにとって、日々の食事は大きな楽しみのひとつだということです。私は高校卒業後、調理の専門学校に進みました。その後は興味のあった洋菓子の分野へ進み、数年間、修業を積みました。患者さんに喜んでいただくために何ができるかと考えるうちに、私の手作りのお菓子を提供できたらどうだろう、と思いました。今では、毎週日曜日にケーキやアイス、スイートポテトなどを提供しており、患者さんからも好評をいただいております。患者さんにお菓子からも季節を感じてほしいと思い、桜葉やニューサマーオレンジなど旬の食材を使ったり、ハロウィンやクリスマスといったイベント用のデザートを考えたりすることが楽しく、「今日は何かな」と患者さんが楽しみに待っていてくれること、そしてお召し上がりになったときの患者さんの笑顔が調理師としての私のやりがいとなっています。